公認会計士 中田博文のブログ

M&Aの財務税務DDと価値評価を考えながら整理していきます。

2019-11-05から1日間の記事一覧

アーンアウト条項にかかる会計処理(3):国際会計基準

【会計処理】 IFRS3号 「取得企業は、条件付対価の取得日公正価値を、被取得企業との交換で移転された対価の一部として認識しなければならない」とあるので、クロージング時に支払対価とアーンアウトの公正価値との合計を取得対価とする。 アーンアウトの公…

アーンアウト条項にかかる会計処理(2):日本基準

【会計処理】 企業結合に関する会計基準27項1号 「条件付所得対価が企業結合契約締結後の将来の業績に依存する場合には、条件付取得対価の交付又は引渡しが確実となり、その時価が合理的に決定可能となった時点で、支払対価を取得価額として追加的に認識する…

アーンアウト条項にかかる会計処理(1)

【アーンアウト条項導入の背景】 将来事象の不確実性が高い場合(Ex. コインチェックの仮想通貨交換事業者登録の可否が不透明) 情報の非対称性、売り手と買い手の見解の相違がある場合(Ex. 将来の業績予測が困難) 経営陣へのインセンティブを付与したい場…